避妊と去勢はなぜ必要か
避妊・去勢手術のメリット
避妊・去勢手術を行うともちろん子どもができなくなります。
これがなぜメリットかというと、猫は非常に繁殖能力が高く毎年子どもを産むことができます。しかも一度に3~5匹の子どもを産むため、子猫の引き取り手が見つからなかったり、自宅で育てようにも費用がかさんだりと自分たちの手に負えなくなってしまうといった状況になってしまう可能性があるからです。
そして避妊・去勢手術のもう一つの大きなメリットは多くの病気を未然に防ぐことができ、健康的に長生きできる確率が高くなるということです。
雄・雌によって防げる病気は異なりますが、どちらも大きな病気を防いでくれます。
また、発情期のストレスや発情に伴って生じる問題行動の軽減にもつながり、猫にとっても飼い主にとっても快適な生活を送ることができます。
では、具体的に雄・雌に分けてそのメリットを具体的にみていきましょう。
避妊手術のメリット
雌猫の場合、万が一外に逃げてしまった時、また、多頭飼いをするときなどに望まない妊娠を防ぐことができます。特に発情中は普段外に興味がない猫でも外へ出たがり、うっかり外に逃げてしまうと短時間のうちに交尾を済ませてしまうこともあるので注意が必要です。
また、子宮蓄膿症などの子宮の病気や乳腺腫瘍の予防にもなります。猫の乳腺腫瘍は6ヶ月齢までに避妊手術を行った場合91%、7~12ヶ月齢までに避妊手術を行った場合86%、13~24ヶ月齢までに避妊手術を行った場合11%という確率で防ぐことができます。
発情のときにはエストロジェンという雌性ホルモンが分泌されますが、エストロジェンはがんを誘発するとも言われており、避妊手術を行っている方が断然がんの発生率が低くなります。
去勢手術のメリット
雄猫の場合、去勢手術を行うと前立腺の病気、精巣や肛門周辺に発生する腫瘍などを未然に防ぐことができます。
また、性的欲求によるストレスから解放され、マーキングやマウンティング、他の雄への攻撃性が軽減されるのも大きなメリットといえます。
特にマーキングは“スプレー”というおしっこによるニオイ付けを行って、ニオイを付けた場所は自分の縄張りだということをアピールするのですが、室内飼いの場合家具や壁、洗濯物など家の中のあらゆるものにニオイを付けようとします。
しかもスプレーをするときのおしっこはかなりニオイが強烈なため、飼い主にとってはかなりのストレスになります。
image:PAKUTASO
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